バドミントンのパフォーマンスアップのためにはバランスのとれた3食の食事はとても重要です!
その中でも今回はパフォーマンスアップに繋がるエネルギー切れを予防する食事法を解説していきます。
パフォーマンスアップに必要な食事の基本
バドミントンに限らずスポーツパフォーマンスアップしたい方も、トレーニング効果をしっかり出したい方も食事が大切なのは理解していると思います。しかし、何が正しいのか分からず練習中はスポーツドリンク、練習後はプロテインと安易に決めていませんか?
主食・主菜・副菜は毎食揃える
皆さんは3大栄養素や5大栄養素という言葉を聞いたことありますか?
3大栄養素とは糖質・脂質・たんぱく質のことで、この3つにビタミンとミネラルの2つを足すと5大栄養素となります。最近ではさらに食物繊維とファイトケミカルの2つを足して7大栄養素を毎日摂取することが大切だと言われるようになりました。
今回は1つ1つの栄養素について詳しく解説しませんが、どの栄養素もバドミントンのパフォーマンスアップに限らずどんな目的の方でも必要不可欠な物です。
ここではどんな食材にどの栄養素があるかというとだけでも知っておいてください。
- 主食で糖質
- 主菜でたんぱく質と脂質
- 副菜でビタミン、ミネラル、食物繊維、ファイトケミカル
ですので毎食主食、主菜、副菜は最低限揃った食事をしたいですね!
エネルギー不足に要注意!
バドミントンは非常に消費カロリーが高いスポーツですのでエネルギー不足にまずは注意しましょう!
身体を動かすエネルギー源「体脂肪」と「グリコーゲン」
身体を動かすエネルギーは大きく2つあります。
それが体脂肪とグリコーゲンです。
体脂肪はどんな人でも数kg蓄えており、1kgでフルマラソンが2,3回走れるだけのエネルギーがありますのでなくなる心配はありません。
それに対してグリコーゲンは約7時間生活する分しか蓄えておけず、バドミントンのようなハードな運動ではもっと早く消費してしまいます。
このグリコーゲンの残量が30%を切ると筋肉の分解がはじまり体脂肪も消費されにくくなると言われています。筋肉が分解されてエネルギーとして使われてしまうと筋肉が減ってしまうのです。パフォーマンスを維持、向上していくためには筋肉を減らさないことはとても重要になります。そのためには特に主食となる食べ物を3食しっかり食べることが大切です!
だからといって主食を食べ過ぎれば太ってしまう原因になってしまいます。しかし、グリコーゲンを保管しておくタンクの減った分を食べても体脂肪は増えませんので練習前後でのエネルギー補給は意識的に行うと良いでしょう。特に練習の後半でスタミナが切れてしまう方、練習の翌日に疲れが残る方は主食をしっかり食べるようにしましょう。
エネルギー切れ予防にお勧めの食品
エネルギー切れを予防するためには糖質が主原料の主食と呼ばれる食品を摂るのが基本です。スポーツドリンクの中にも糖質は含まれていますが血糖値の乱高下が起きやすい物が多いので食品からしっかり摂ることをお勧めします。
日本代表選手も食べているPower Ball®(パワーボール)
2019年7月号のバドミントンマガジンの中で日本代表選手が取り組む食事法の中で紹介されていた「パワーボール」がエネルギー切れ予防にはお勧めです。食が細い人でも食べやすく、1つが小さいので手軽に食べる事ができます。
「パワーボール」のレシピ
材料
◎パワーボール4個分
温かいご飯…200g
「ほんだし®」…小さじ山盛り1
作り方
1⃣ボウルにご飯、「ほんだし®」を入れて混ぜ合わせ、4等分にする。
2⃣ラップを広げて、真ん中に1⃣を乗せ、ギュッとしぼって丸く握り、閉じ口をリボンなどで結ぶ。
引用:バドミントン・マガジン2019年7月号.㈱ベースボールマガジン社.p79
コンビニで買うならおにぎりがお勧め
パワーボールを作れない時、コンビニで買える物の中ではおにぎりや手巻き寿司などのお米系がお勧めです。具には魚やお肉、卵や大豆製品が使われているものを選べばたんぱく質も補給できます。
具体的には鮭のおにぎりや、納豆巻き、お稲荷さんなどが良いでしょう。
パンもエネルギー源になりますが特に菓子パンは脂質が多く、果糖も多く含まれていますし、たんぱく質は少ないためなるべく避けた方が良いでしょう。
持ち運びに便利なMCTオイル(中鎖脂肪酸)
MCTオイルは糖質ではなく脂質ですが、摂取するとすぐにエネルギー源として使われるためグリコーゲンの消費を抑えることができ結果的にエネルギー切れの予防に繋がります。また、無味無臭のためスティックタイプを持ち歩いておけば手持ちのドリンクなどに混ぜて手軽に摂取することができます。
どれくらい食べればいいのか?
では前にあげたお勧め食品をどれくらい食べたらいいのでしょうか?
一言で言うと「バドミントンの練習で消費するカロリー分を練習前後で補給する」です!
まずはどれくらいバドミントンでカロリーを消費するのか見ていきましょう。
バドミントンの消費カロリーを知る計算式
消費カロリー(㎉)=時間(h)×体重(㎏)×メッツ×1.05
厚生労働省「健康づくりのための身体活動基準2013」によるとバドミントンは5.5メッツとされています。
上記計算式のメッツに5.5を入れて計算するとバドミントンの消費カロリーを計算できます。
上記計算式を使って体重60㎏の方が2時間バドミントンの練習をした時の消費カロリーは、
2時間×60㎏×5.5×1.05で693㎉となります!
通常、体脂肪とグリコーゲンを半々使って活動しています。運動強度が上がれば上がるほどグリコーゲンに依存していきますが、ここでは消費カロリーの半分をグリコーゲンで消費したとすると、練習前後で350㎉分の糖質を補給するのが目安となります。
具体的にはパワーボールなら4個分、おにぎりなら2個分になります!
エネルギー切れにならないための食事スケジュール
エネルギー源であるグリコーゲンが少ない状態で練習しないこと、そして練習後は消費したグリコーゲンを速やかに回復することが大切です!
練習後は2時間以内に食事をする事で効率よくグリコーゲンを回復する事ができ、少しずつ貯蔵量を増やしていくとこができます!
●夜に練習のある場合のタイムスケジュール例
朝食:起床後1時間以内
昼食:12〜13時
練習前:練習開始前までにおにぎり1個を食べる(学生であれば授業終了後、社会人であれば勤務終了後が目安の時間)
練習:学生16〜19時・社会人18〜21時
練習中:練習量に応じてパワーボールを食べる
練習後:練習後なるべく早くおにぎり1個、帰宅後おかず中心に夕食を食べる
昼食食べてから練習終了後まで何も食べないと練習後半はエネルギー切れになってしまいます。この場合は練習前にしっかりエネルギー源を補給することが大切です!
●午後に練習のある場合のタイムスケジュール例
朝食:起床後1時間以内に食べる
昼食:練習開始2時間前までに食べる
練習:14〜17時
練習中:練習量に応じてパワーボールを食べる
夕食:練習後2時間以内に食べれない場合は練習後なるべく早くおにぎり1個を食べ、帰宅後おかず中心に食べる
午後に練習の場合は練習後にエネルギー補給ができるかどうかがポイントになります。昼食をしっかり食べても練習でグリコーゲンを使い切っている可能性が高く、筋肉を減らさないためにも練習後なるべく早く食事を摂ることが重要です!
●午前中に練習のある場合のタイムスケジュール例
朝食:起床後1時間以内、練習開始2時間前までにしっかり食べる
練習:9〜12時
練習中:練習量に応じてパワーボールを食べる
昼食:練習後2時間以内に食べれない場合は練習後なるべく早くおにぎり1個食べ、その後昼食を食べる
夕食:昼食後6時間を目安に食べる。20時までに食べる。
何も食べずに午前中の練習に参加するのはとても危険です。低血糖の原因になったり、昼食で太る原因にもなってしまいます。午前中に練習がある場合は朝食をしっかり食べるのがポイントです!
まとめ
今回はエネルギー切れを予防する食事法についてまとめてみましたがいかがでしたでしょうか?
運動量の多いジュニアや学生、夏場食欲が出ない方などエネルギー切れで質の高い練習ができていないかもしれません。
この記事がエネルギー切れを予防するきっかけになれば嬉しいです!
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